2009年10月20日

グッドデザイン賞への道②

グッドデザイン賞への道②

平成19年度の「グッドデザイン賞」に入賞した、木製スイッチプレートの
商品開発に関わった話の続きです。
「木楽:きらく」という木製スイッチプレートが生まれた「キッカケ」の始めは
「お客さん」の一言からスタートしたのです。
その一言に応えて、「試しに作った事」が最初の一歩になりますから
やはり、「お客さんの声には素直に耳を傾ける」のが大事ですね。

このプレートはおそらく、イシモクが作る木工品の中でも小さい方ですから
もし、イシモクのN子さんがお客さんの声を聞いて、これを何とか作ってみようと
「思わなければ」、木楽はこの世に誕生しなかったかも知れません。
ここがGマークへの道に行くのか、どうかの「分岐点」にもなったのです。
前回に紹介した作品第一号を見てもわかるように、プレートの四つ角には
逆アールの加工があるし、四辺の周囲には加工を入れて立体的にして
あるしですね。まぁホントに手をかけたスイッチプレートなんですよ。

これはイシモクのイシイ社長の「お客様に納める以上は、ちゃんとせんば」
という意気込みがあり、モノは小さくても技術見本のサンプルといえるもので
似たような木製のスイッチプレートよりも、モノはとても良いのです。
そして、この作品第一号をN子さんが知り合いの建築事務所や工務店に
見せたら、評判は悪くないのだけど、なかなか使ってくれないようでした。
そんな状況の時に、私のところに「こげんモノば作ったけんが、どげんかならん
やろか」と、相談にやって来たのです。
ここであきらめるようじゃ~、「開発」なんてヤツに手をだしてはいけません。
世の中にまだ無い「新しい価値あるモノ」を生み出すのには「本気のやる気」で
よお~し、やってヤルゾと踏ん張る「心構え」が試されているのです。

そこで、今までの木製スイッチプレートとは違う「価値あるモノ」にするには
プレートを留める留めネジ用の「2つの穴」を無くす事だと判断し、毎週のように
夜6時30頃から会社に集合しては、なんとかネジ穴が要らない工夫や
アイデアを考えたものでした。
このアイデア会議はまじめ半分、冗談半分のワイガヤ会議と呼ばれるもので
ワイワイ言いながらとガヤガヤした雰囲気の中で、あ~でもないとか、
こいはどげんねとか、そげんやったらこがんしてはとか。
こげんとか、そげんとか、どげんとかが、ゴット飛び交ったとです。
こいのおかげで、伊万里弁ば少し覚えたと。(まだまだ初心者マークですが)

そして、できたのが上の写真の木楽の内側にある、「取り付け枠」です。
これが出来た事で第2ステージのグッドデザインへと大きく一歩近づきました。
そいぎ、この続きは明日へ。

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Posted by デザイン散歩 at 15:01│Comments(0)グッドデザイン
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