老舗・虎屋の経営革新

デザイン散歩

2009年10月15日 13:03



和菓子の老舗「虎屋」の、赤坂の店には2回行ったきりで
表参道と六本木ヒルズのトラヤ・カフェと、東京ミッドタウンにある
「虎屋」には数回で、合計してもお店に行ったのは10回ぐらい。

伝統的な和菓子の老舗が、「トラヤ・カフェ」という新しい形態の店を作り
時代の変化(顧客の変化)に対応して、経営革新をしています。
新しいカフェを作っても、変わらないのは「高品質な商品とサービス」。

和菓子の老舗と分野は異なるが、伝統的な業種という点で類似する
「伝統的工芸品」の今後のあり方の参考になる「考え方」がここにある。
伝統を受け継いでいくには、時流を見据えた「新たなサービス」や「新たな
商品」などの「価値」を提案していく事だと、虎屋のモデルが実証している。

ある時、雑誌を読んでいると「羊羹の作り方」を、虎屋の和菓子職人が
書いてある記事を見つけ、さっそく家で羊羹を記事どおりに作ってみた。
羊羹に使う材料も重要でしょうが、暖める温度やかき回し方などに
手間をかけ、ずいぶん時間を費やした事を覚えています。

写真の羊羹のパッケージには、包装紙がありません。環境に配慮して
包装を簡略しましたとあり、この黒い箱をシールで留めて袋に入れるだけ。
虎のマークの大きさや色彩を制作するのもデザインですが、こういう
パッケージの在り方を「考える」のも、デザイン仕事のひとつです。

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