バウムクーヘン・ねんりん屋

デザイン散歩

2009年12月08日 19:41



ブームの勢いが少しは落ち着いたような焼き菓子のバウムクーヘン。
そんなブームに火をつけたのが、バウムクーヘン専門店の
ねんりん家」です。

経営している会社はグレープストーンで、会社の名前を聞いてもすぐに
ピンとは来ないけど、「東京ばなな」を作っている会社と聞いたら納得。
東京のお土産を買う「客層」と「その嗜好」、そして「人数」が集中している
場所に出店することで、効果、効率の高いお菓子ビジネスを展開しています。

このブログではお菓子のネタを紹介していますが、それはお菓子の味ではなく
お菓子屋さんは家族で営んでいる「家業」が多く、また、生活に身近な商品と
してお菓子があるので、地方の小規模事業者の代表的な例として、また
馴染みの近い商品としてお菓子を参考に、商品開発やデザインなど
ビジネスのヒントになればと思って書いています。
いろんな商品があるのは、いろんなビジネスのやり方があることです。

バウムクーヘン・ねんりん家の場合は、和菓子や洋菓子のジャンルではなく
焼き菓子の中で、バウムクーヘンの「専門店」に特化しています。
バウムクーヘンはすでに良く知られているお菓子でもあり、今さら新しい
焼き菓子でもないのですが、「ビジネスの仕方」が新しい。
専門店に特化できるのは、競合する市場規模が大きくて、そこから大きく
一歩を抜き出るためには得策となりますが、地方では市場規模が小さい
から、和菓子や洋菓子をあれこれと用意しなければなりません。
あれこれあるから、情報が分散しがちですが、その中でも、「店の一押し」
商品やサービスを絞り込んで、集中することも必要になります。

肝心なのは、その事業所の「強み(特長)」を、市場(お客様)に伝えること。
その伝え方のひとつに、お菓子の場合は「パッケージ」が重要になり
お菓子を入れる「容器の箱」と位置づけるか、大事な情報ツールにするかで
お客様への「伝わり方」が分かれ道になる。

ねんりん家の包装紙は、「同心円」を描いて、色彩には焼き菓子の色の
優しそうなブラウンを使い、バウムクーヘンを上手にシンボライズしている。

関連記事