新しいデザインを考えるには今を改める事から

デザイン散歩

2011年02月15日 13:19


伊万里や有田は焼き物の産地ですから、割烹(業務用)食器や
一般食器など、新しい食器が毎年開催する新作展に出ています。
この新作展は商社向けに毎年1月と7月の2回あります。

以前にも「新しいとは今あるモノ・コトを改める」と書きました。
「新しい=新たに=あらたに=改め」と、語源の意味が類似して
今までになかったモノを生み出すことも大事でしょうが、目の前にある
モノをもっと良くなるよう「改める」には、どうするかを考える
クセ(習慣)を持つことがデザインには大事です。

デザインする行為は、ある課題の解決案を考えては考える事。
その解決策として浮かんだアイデアをすぐにスケッチして「カタチ」を
作る前に、カタチの文字に「カタ」が含まれているように、「使い方」や
「暮らし方」の「カタ」を考えることが、カタチを考える前の
デザインの仕事です。
アイデアスケッチを描く前に「良く考える」ことがデザイナーの仕事。
例えば、高齢化社会に対応するような食器を考えるには、今、目の前に
ある食器のどこを、どのように、改めると高齢者が喜ぶような使い方に
なるだろうかと、考えてみることです。
単に重量(材料)を軽くするのも、高齢対策のひとつですが、軽くなる
メリットがある反面、デメリットも出てきます。
目の前にある茶碗や湯呑を眺めるだけでなく、毎日「考えながら」
実際に使っていると、改めるヒントやアイデアが必ず閃いてきます。

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