グッドデザインな栓抜き

デザイン散歩

2010年06月10日 19:03



丸いステンレスパイプの途中に、一箇所だけ「切り掛け」がついた
「栓抜き」を使いはじめてから30年近くになります。
最初に見た時は、ずいぶんとシンプルな「栓抜き」だなぁ~。

こういう手に持つ道具は、見た目も大事ですが、「手に持って」みない
ことには、その「使い勝手の良さ」がわからない。
そして、実際に持ってみると、重さの具合も手頃な「重量感」があり
持った時の「握り心地」のバランスも良い。
その握り心地良さを感じさせているのが、「太さ」と「長さ」。
太すぎず、細すぎず、長すぎず、短かすぎずと絶妙なプロポーション。

素材が見るからに「ステンレス」ですと、主張しているので
手に持つ「触感」が、ひょっとすると「冷たい」かと思ったけど
表面仕上げが「つや消し」のせいか、思ったほど冷たくはない。
こういうきめ細かな「仕上げ」は、手に触るモノほど特に重要になる。

ステンレスのパイプ素材は、冷たさよりはパイプの「軽やかさ」があり
また、パイプの中には黒いプラスティックを充填してあり「安定感」もある。
飲料品を相手にするため、素材も「衛生的」で、メンテナンスフリーだ。

丸棒というシンプルな形状ですが、栓抜きの機能性だけでなく
道具としての「存在感(アイデンティティ)」があり
デンマークの「stelton:ステルトン」のデザインには感心させられる。
家で缶ビールを飲むようになってから、栓抜きの出番が減ってきたけど
引き出しの中には変わらずに、ちゃんと置いてあります。

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