2010年06月29日
小さな鉛筆削り

時々、机の上で使っている文房具に「鉛筆削り」があります。
白いプラステックにステンレスの片刃をねじで止めたシンプルな構造。
シャープペンもあるから、わざわざ鉛筆を削らなくてもすむけれど
鉛筆削りで鉛筆を削っていくと、削れて木の香りが微かにするのと
スケッチを描く前の一種の儀式みたいにして、描く準備運動のように
削る作業をするのが、いいですね。
そして、自分の好きな鉛筆のとんがり具合を確かめながら、鉛筆を
削る作業をすることで、次の動作(スケッチ)へのはずみにもなる。
こんな小さな道具ですが、指に持ちやすいように、指が当たる所は
凹んでおり、さらにすべりにくくするために、小さなギザギザがある
おかげで、しっかりと持つ事ができ、ここにもデザインがあります。
2010年06月28日
マカロンとマーケティング

先週ですが、福岡でドリームマーケティングという会社の代表コンサルタント
脇田勝利さんと一緒に市内の事業所を訪問してきました。
幅広いマーケティング活動で事業者を元気に応援している脇田さんは
ブログを書いてます。⇒ 夢と情熱コンサルタント・脇田勝利ブログ
用事がすんでから、二人で波多津のパティスリー・ヨシダに立ち寄り、
脇田さんもマカロンの味には「美味しいね~」と言って、すぐに
「自分のブログで紹介しなきゃ~」と、デジカメで撮影して、行動が早い人ですね。
そして、写真の「いまりまき」も昔から有名。
餡子をカステラ生地で巻いているせいか、カステラ巻という名前もあるようで
それを縮めて、「カス巻」と呼んでいる人もいるようですね。
2010年06月26日
安売りに頼らないビジネス
まずは昨日の早朝、ワールドカップの決勝進出!ほんとうに良くやったね!
フリーキックの2本は、どれも素晴らしいシュート!
そして3本目は本田選手が自分でシュートせずに、キーパーを引き付けて
余裕のショートパスで、岡崎選手がシュート!良かった!良かった!
もう一つ良かった別の話は、水曜の日経MJにスーパーの特集記事です。
「安売りに頼らない」ビジネスモデルとして、スーパーを紹介しています。
スーパーの記事だからといって、建設業や製造業、飲食業には
全く関係ないとは限りません。
特集記事の中には福岡に出かけた時に、たまに立寄るスーパーの
「ハローデイ」も紹介されており、ここはあい変わらず視察が多いようです。
スーパー業界は「低価格路線」と、「価値訴求型」の2極化になっていると
記事にあり、ハローデイは後者の「価値訴求型」の店舗で、ここ10年度
18期連続で増収増益となり業績が伸びています。
ハローデイの経営者が「競合店のせいでなく、毎年、売場や商品を
改善すれば、売上は伸びる」と断言してます。
業績を良くするには「日々の改善、カイゼン」と語ってました。
どんな些細な点でも、お客さまが喜ぶような「改善」をする。 続きを読む
2010年06月24日
商店街のシャッターに色鍋島
昨日の夕方、伊万里本町商店街がサガテレビで生中継されていました。
古くなったアーケードが撤去され、店舗もリニューアルされているので
頑張っている商店街として、伊万里牛ハンバーグや日本酒で作った梅酒など
いろいろと紹介されていました。
いつも歩いて見慣れた風景ですが、TV画面に写るとまた良いですね。
伊万里といえば焼き物のイメージがあり、お店の営業が終わった後に
下ろされたシャッターには「色鍋島」の大きなお皿が描かれてます。
2010年06月22日
梅雨の水滴
全国的に梅雨になっていると思ったら、もう沖縄は梅雨明けですね。
伊万里はまだ梅雨中ですから、今日も朝から雨がしとしと。
この間、出勤途中に見かけた車のボンネットにたまった雨の水滴。
みんな同じように丸い形をしているけど、それぞれ微妙に違った
丸い形をして、きっとワックスしたばかりなんでしょう。
みんな似ているようで、みんな違っているから面白いね。
伊万里鍋島焼の食器には職人の「手描き」があり、印刷ではないから
線の太さ、染付の色具合など、ひとつひとつが微妙に違っています。
違っていても、絵付けしている「花の姿」には変わりはなく
それも、「手描き食器」の楽しみ方のひとつですね。
2010年06月21日
使い易いニューヨークのヘラ

黒いプラスティックと、赤いシリコン素材で構成された「ヘラ」は
使いやすい台所用品で有名な、「OXO:オクソー社」の製品。
オクソー社はニューヨークに本社があり、ここの製品開発には
製造する従業員や販売員、人間工学の専門家や消費者リサーチなど
いろんな人の情報をモトに、新商品が開発されている。
特に、従業員や販売員が一番口うるさい消費者として全員がオクソー社の
製品を実際に使っているから、製品の品質が良くなる訳です。
商品が良いのは、良くなる理由(原因)がちゃんとあるのですね。
写真のヘラのグリップには、きめ細かな「仕上げ」がしてあり、写真では
見にくいのですが、手が触る部分は「ゴム」素材なので握りやすい。
毎日使う商品には、こういった「きめ細かな配慮」が商品を
デザインをする場合には大切です。
ただし、作っている本人が「これには細やかな配慮をしている」と思っても
実際に使う人が、「配慮が行き届いている」か、どうかは判断するもの。
やはり、使う人(買う人)たちの「オピニオン」を素直に聞く事も大切だと
OXO:オクソー社の商品は語っている。
形は普通でも、きめ細かな配慮がされている「グッドデザイン」な
キッチンツールのヘラです。
2010年06月19日
売上が増えたちゃんぽんの理由
長崎ちゃんぽんのリンガーハットでは、ちゃんぽんに使う野菜を
「国産」のものに切り変えています。
外食業界は「低価格」を打ち出している傾向がありますが、あえて
低価格の土俵には乗らないで、使う野菜を輸入品から国産にしています。
そのため従来の価格より少し高くなるため、さらに売上減を心配するけど
むしろ「国産野菜」と表記することで、食の「安心感」を高めています。
安い価格品を選ぶのか、それとも安心・安全の方を選ぶのかは「選択権」は
お客にあり、どちらにするかは「お客」が決定します。
この場合は「安心・安全」の方が、低価格よりも「価値の重心」が移り
リンガーハットの長崎ちゃんぽんの売上が増えたようです。
ちゃんぽんの味は変わらないまま、国産野菜に変えただけです。
ですが、値段が数十円でも高くなると、売上に影響する時代ですから
国産野菜に切り替えるのは大変な努力が伴います。
そして、主要野菜の原産地を書いたパネルをお店の入り口に置いて
お客さんに安心感を「伝わる」ようにしており、これが大事!
商品の「価値」と、その価値をわかるように「伝える」ことですね。
国産野菜と表記するのでなく、「日本の野菜を食べる」とした
キャッチフレーズはわかりやすく、インパクトがあり、変にこだわった
フレーズを考えるよりも、素直な表現のほうが
どうもお客さんには「わかりやすい」ようですね。
2010年06月16日
日経MJ・2010上期ヒット商品番付
こうした記事を見るたびに、もう今年も半分過ぎたんだねと思ってしまう。
今朝届いた日経MJには2010上期ヒット商品番付が掲載されて
東の横綱は不在となり、西の横綱には「3D」がなってます。
3D映画のアバターを観たときに、画像の立体感が生み出す
迫力あるワクワクは、観終わった後もその凄さが残ってました。
初めて3D映像を見たのは、20年以上も前の東京ディズニーランドだった。
観客全員が黒っぽいメガネをかけている風景もまた面白かったね。
スクリーンに映っている映像は「平面的」な画像しか見ていなかったので
自分のすぐ目の前に人物が立っている距離感覚に驚いたというよりも
手を伸ばせ、届くところに存在している感覚に「衝撃」を受けた記憶が
今でもしっかりと残っています。あの瞬間には「オ~~」と声を出して
思わず手を伸ばしてました。
そして、テレビ業界も3DTVが登場し、今年が「3D元年」としている。
大関にはスマートフォンと龍馬で、どちらも納得の大関ランクですね。
2010上期のヒット商品の生まれた背景や価値観など、こういう解説は
日経MJならではのキーワードで紹介されており、記事をそのまま鵜呑み
するのではなく、自分なりに探ってみると、新商品を開発する場合に
自分で「考える」習慣をつけるには参考になりますね。
2010年06月15日
蜂蜜とチョコレート

写真の黒いパッケージの模様はちょっと見にくいですが
クロコダイルのパターンになっています。
チョコレートの箱にクロコダイル模様とは、あまり似あわないようですが
高級感を演出するひとつに、クロコダイルが使われる場合もあります。
「蜂蜜」のハチから、名前はHACCI。
黒いクロコダイルのパッケージデザインに、金色で「H」とHACCIのマークを
控えめなワンポイントにして高級感をしっかり演出しています。
HACCIは、「美容に蜂蜜を」コンセプトにしたビューティーハニーの
蜂蜜ソープが有名なブランドです。
ですから、黒い箱のダークチョコレートには蜂蜜が使われてますね。
2010年06月11日
日経MJに伊万里ルーペ
仕事がら読んでいる新聞の日経MJ。
MJはマーケティング・ジャーナルの頭文字のMとJ。
マーケティングは販売と密接ですから、売上を上げようとするには
どうすれば売れるかの「マーケティング」をしっかりすることが大事。
いい商品を作れば売れるだろうの、「だろう」開発は怪我の元になり
開発している本人や関係者が、「これは良いね」といくら自画自賛しても
顧客やマーケットが、その良さを判断する決定権を持ってますから。
この間、記者発表して、佐賀新聞や朝日新聞、サガテレビなどで
紹介されていた伊万里焼ルーペ。
今日6月11日の日経MJに、新製品ページで紹介されてました。
今度は全国版ですから、いいキッカケになると、いいですね。
詳しいことは、こちらから ⇒ 伊万里焼ルーペ
2010年06月10日
グッドデザインな栓抜き

丸いステンレスパイプの途中に、一箇所だけ「切り掛け」がついた
「栓抜き」を使いはじめてから30年近くになります。
最初に見た時は、ずいぶんとシンプルな「栓抜き」だなぁ~。
こういう手に持つ道具は、見た目も大事ですが、「手に持って」みない
ことには、その「使い勝手の良さ」がわからない。
そして、実際に持ってみると、重さの具合も手頃な「重量感」があり
持った時の「握り心地」のバランスも良い。
その握り心地良さを感じさせているのが、「太さ」と「長さ」。
太すぎず、細すぎず、長すぎず、短かすぎずと絶妙なプロポーション。
素材が見るからに「ステンレス」ですと、主張しているので
手に持つ「触感」が、ひょっとすると「冷たい」かと思ったけど
表面仕上げが「つや消し」のせいか、思ったほど冷たくはない。
こういうきめ細かな「仕上げ」は、手に触るモノほど特に重要になる。
ステンレスのパイプ素材は、冷たさよりはパイプの「軽やかさ」があり
また、パイプの中には黒いプラスティックを充填してあり「安定感」もある。
飲料品を相手にするため、素材も「衛生的」で、メンテナンスフリーだ。
丸棒というシンプルな形状ですが、栓抜きの機能性だけでなく
道具としての「存在感(アイデンティティ)」があり
デンマークの「stelton:ステルトン」のデザインには感心させられる。
家で缶ビールを飲むようになってから、栓抜きの出番が減ってきたけど
引き出しの中には変わらずに、ちゃんと置いてあります。
2010年06月06日
チェルシーのチョコレート

「ほ~ら~、チェルシーィ~~」と、CMの歌がパブロフの犬のように
すぐによみがえってくるほど、スカッチキャラメル・チェルシーの
CMをよく覚えている。
わざわざ「バタースカッチ」って書くぐらいだから、ただのスコッチじゃあ
ないようで、なんかこだわりがあるようにも思えるし
CMの歌は覚えているけど、口にしなくなって、たぶん20年以上
ぐらいにはなるじゃないかと思う。
そのチェルシーが誕生してから39年になり、記念に特別な
キャラメルでなくて、チョコレートを発売している。
39年ですから、アラフォーの仲間入りなんだけど、お菓子の世界で
こんなに長く愛されているキャラメルってのは、独自性というか個性が
あるからで、やはり他にはない商品の「価値」をもつ事が大事ですね。
2010年06月05日
甘夏ゼリーは美味いっしょ!

唐津の呼子港は、イカが有名でイカの活造り定食が大人気。
そして呼子大橋を渡った「加部島」には、甘夏ゼリーという特産品がある。
甘夏みかん農家の奥さん3人が、「島ホリおこしかあちゃん組」という
グループを立ち上げ、甘夏を使った「甘夏ゼリー」を作って20年になる。
「ブルータス」という雑誌では、日本一のおみやげ特集に紹介されたり
最近もTVで紹介されたりと、「甘夏ゼリー」は立派な地域ブランド品に
育っています。
甘夏の皮をゼリーの容器に使っているので、自然の甘夏をそのままに
食べているような印象になり、ここが大事なポイント。
今では甘夏の皮=ピールを使ったお菓子や、クッキーもあり、甘夏の味を
安定させるために、専用の冷蔵庫を用意するなど、今も工夫が続いている。
地域の特産品がブランドに育つには、ある日突然に有名になるのではなく
日々の努力の積み重ねと継続が大事だと、甘夏かあちゃん代表の
Yさんが話していた。陽やけしたYさんの笑顔は元気そのもの!
甘夏ゼリーのHPへは、上の赤文字をクリックしてください。
2010年06月04日
お菓子の箱のデザイン

東京の目黒にある「パテスリー・ポタジェ」の箱には、丸い穴がある。
この店は、「野菜スイーツ」ですっかり有名になっちゃいました。
丸い穴の窓から、箱の中に入っているお菓子が少し見えるので
「何が入っているのかなぁ~」と箱を開ける前に、つい覗いてしまい
お菓子を「ちょっとだけ」見える楽しみがある。
もちろん、すぐに箱を開けたら、お菓子の姿が全部見えるのですが
食べる前に、ちょっとした「遊び」があるのがいいですね。
美味しいお菓子を食べている時は、自然に笑顔が生まれるけど
食べる前からワクワクさせてくれる、「優れモノ」のパッケージ。
パッケージの役目には、中に入っているモノを「安全に保護」する機能や
お店の名前を広報する以外に、「楽しさ」を演出することもできます。
美味しいお菓子を食べるだけでなく、こんなちょっとした遊びがあると
お菓子と一緒に過ごす「時間」を、より楽しくさせてくれる。
野菜スイーツの店ですから、野菜色のグリーンをポイントにして
白い色との組み合わせで、清潔感や新鮮さを表現して、これはよかね。
2010年06月02日
「取っ手」のデザインは重要です

以前に、このブログで紹介した、「やかん」の取っ手です。
やかんは手に持つ道具ですから、持ちやすい事が重要。
持ちやすいとは指や手、腕などに「負荷」をあまりかけないことで
やかんの中には熱い湯が入っているので、「安全性」にも
充分配慮して、デザインを進めていくことになります。
写真のやかんの取っ手は、やや傾斜した状態で、取っ手の中央部に
膨らみを持たせることで、「しっかりと持ちやすくて、注ぎやすい」という
機能性に応えており、グッドデザインなやかんの取っ手。
このやかんをデザインした人は、柳宗理さん。
手に持つ道具には、「使う人の年齢」や「用途」に配慮することが大事。
ですから、コーヒーカップにも同様に、細やかな配慮が必要になります。
コーヒーカップの中には熱いコーヒーが入っているので、やはり安全性に
配慮して、モノ作りに取り組むべき「手に持つ道具」なのです。
佐賀新聞に有田焼マグカップの新商品紹介があり、取っ手が男性の指なら2本
女性の指なら3本入るから使い易いなんて記事があった。
残念ながら使う相手(お客)よりも、自分達の都合(製作コスト低減)を優先した
まったく「使いやすさ」の配慮のセンスがずれた、安易な印象を受けた。
このマグカップを作っている窯元や商社の人たちは、ほんとうに生活の
中で、自分達のマグカップが良いものだと思って使っているのだろうか。
使い易いとは、使う人にとって「負荷が少ない」事を意味しているのですから
使う人(お客)の状況を優先して、よく考えては、またよく考えるしかない。